台風19号が猛威を奮っています。過去最大級と言われて、私の家では、妻が二日前に買いだめをしてくれて備えていました。そして、ボクは自転車を玄関の中に入れ、ベランダのものを全て室内に入れ、お風呂に水を溜めたりと、雨・風・水害・停電に備え、10/12土曜日を過ごしています。(いまこの記事を書いているのは、10/12金の夜ですが、なんとか今日はここまで大きな問題もなく過ごせています)
私は東京 目黒川沿いに住んでいるのですが、なんと、なんと目黒川には調整池というものがありました。だから安心というわけではないのですが、とてもとても助けられているようです。
目黒川ってどこにある?
目黒川と聞くと、東京 中目黒がちまたでは有名ですね。春には川沿いに桜が咲き、とてもたくさんの人が花見に訪れます。でも、当たり前ですが、目黒川は中目黒だけにあるというわけじゃないんですね。支流を合わせた川の長さ(正確には河川延長や流路延長という?)は30kmもあるらしく、東京都三鷹市、港区、品川区、世田谷区、杉並区の6市区にまたがり、東京湾にそそぐ二級河川で、流域内には74万人の人が住んでいるようですね。
その目黒川には調整池があった!
Twitterで調べてみる
今回、荒川や多摩川はニュースで取り上げられて大変な様子ですが、目黒川もたくさんの人がTwitterに上げています。当たり前ですが、川の様子がとても気になるので、時折ベランダから川を覗きこみ、水量が増えていないか、目に見える危険が迫ってないか自分の目で確認しながら、時折Twitterでも確認しながら、リアルタイムで情報収集に努めていました。
朝からずっと川を見ていると、水量がどんどん増えていくのが目に見えて分かりました。水量が増え、流れが速くなっていましたし、ある時点からは逆に流れが止まり、下流から押し戻すような動きも見られました。そろそろこりゃやばいなぁ、と思っていて、川の水量を確認する頻度を少し増やしていたのですが、ある一定時点から水量が増えていないことに気づいたんです。雨風が増しているにも関わらずです。なので、Twitterで調べてみると、何人かの人が教えてくれました。
目黒川の水位は荏原調整池の大活躍のおかげで危険水位を脱して問題ない水準で推移している。
調整池さん、ありがとう!税金の正しい使い方だと思う。#荏原調整池 #五反田 #目黒川 #目黒川氾濫 pic.twitter.com/HpYDfHHVn2— ITを活用せよ!@中小企業診断士 (@toranosuke1977) October 12, 2019
そう、調整池があるらしいんですね、目黒川には。なんとも、昔洪水が起こって街が冠水したらしく、河川工事を実施し、二つの調整池を東京都は作っていてくれてたんですね。なんともありがたい…。
船入場調整池
一つ目の調整池は、中目黒駅から南東に(駅よりも下流に)下りたところにある「船入場調整池」です。ある一定の推移に達すると、調整池に水が流れ込むような仕組みになっているようです。平成3年から28年まで9回の流入実績があり、水害抑制に活躍しているようです。
目黒川中流部及び下流部は、密集市街地のため用地買収が困難な区間であり、道路橋・鉄道橋の架け替えにも時間を要し、河道の早期整備が難しい状況であった。そこで、昭和 60 年から平成2年にかけて、貯留量 55,000m3の調節池の整備を実施した。船入場調節池は都内で最初の地下箱式調節池で、供用を開始した平成3年から平成28 年までで9回の流入実績があり、水害の軽減を担っている。
荏原調整池
もう一つは荏原調整池です。場所は、中目黒からもっと下流に行った、不動前駅(東急目黒線)や五反田駅(浅草線、山手線、東急池上線)付近にあります。これまで17回の流入実績があるそうです。
五反田の荏原市場跡地を活用し、平成3年から平成 14 年にかけて、容量 200,000m3の荏原調節池の整備を実施した。荏原調節池は4層構造となっており、上層が満杯となると下層へ流入する構造となっている。暫定供用を開始した平成9年から平成 28年までに、17 回の流入実績があり、下流部の水害の軽減を担っている。
断面図を見てみると、こんな構造になっているんですね。興味深いです。
東京都に感謝!
ふとしたことから調べてみると、こんな調整池が用意されていたことに驚きです。水量が増え、冠水・氾濫しないように整備していただいて、ありがたいですね。税金が大切に使われていて、何よりです。今回、東京都が用意した「目黒川流域河川整備計画」を参考にしたのですが、税金を払っている都民としては、こういった整備状況を見てみると興味深いし、どのようなことに税金を使ってもらっているかを知る機会として、時折読んでみるのも良いでしょうね。このようなインフラの整備が進んでいるから、このような台風が来ても無事耐えられる地域があるんだと思います。
話は少しずれますが、僕が働いているOWNDAYS(メガネチェーン)では、東南アジアに多く進出しているのですが(現在12か国310店舗。海外180、日本130店舗といった割合なので、海外の方が多い)、やはり時々現地からの報告で「雨季のため、メインストリートが冠水した」などの報告が入ってきます。これはこういった街のインフラが整い切っていない(もちろん雨量が多いというのもあると思いますが)ことも要因だろうと思います。
昔メキシコに旅行に行った時も少し雨が降ると、道路わきが一斉に水たまりになることも見ました。これもおそらくインフラの整備状況の問題でしょうね。
ということで、問題が起こったときにこういった備えが私たちの身を守る、ということを思い知らされました。国単位や街単位では国や自治体が取り組みつつ、家族や家庭の単位では自分たち自身でできることを常に考えて、備えたいと改めて思います。
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