出張マーケットに関する動向と今後

昨年末にこんなレポートが出てました。

 

出張マーケットに関する動向と今後 〜出張旅行のツーリズム業界におけるインパクト〜 (日本政策投資銀行、株式会社日本経済研究所)

 

2016年中の出張旅行のマーケット調査で、その全体像が浮かんできますので、ちょっとご紹介します。

 

このレポートのサマリーを書くのではなく、気になった数字や事実だけピックアップしてご紹介します。ちなみに、「出張」は「業務のため、1日以上、普段の勤務地とは異なる場所に旅行すること」と定義されています。

 

市場は縮小傾向に

早速、目に飛び込んできたのはこんなデータが。

出張マーケットは、2015年と比較し、2030年には15%減額し、約2.8兆円になるらしいです。これは宿泊のみならず、交通、お土産、飲食、旅行中のその他消費を含みます。

 

その中で、宿泊だけを切り取ると、同じように2016年の約4,000億円から、19%減額する見込みだそうです。ビジネス客だけを狙うTripBizとしては、ガガーンという内容ですが、まずは真摯に受け止めたいと思います。

 

出張マーケットの特徴

その一方、レジャー客と比較して、出張マーケットの特徴も見えてきました。(ちなみにこれらはレポートの一部抜粋なので、ほかにも特徴はあると思います)

 

まずは、このレポートによると、「ウェブアンケートの自由回答からは、旅費の不足、日程のきつさに対して、多くの出張者が不満を感じていることが伺える。将来の方向性としても、コスト削減を感じ取っている出張者が最も多い」と書かれています。つまり、出張者目線でみると、現状の出張マーケットには課題があるような気がします。

 

ポジショントークに聞こえるかもしれませんが、ホテル代の高騰・満室の常態化なんかは、やはり多くの出張者が直面している実態なんじゃないかなと思います。

 

次に、レジャーと違い、出張旅行は、宿泊日数が長い傾向にあります。前者は、平均2.19泊な一方、後者は11%も長く2.43泊だそうです。その理由としては、8泊を超える長期の滞在が出張旅行に集中しているためとのことで、出張旅行の全体の23%以上がこれに当たるそうです。

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そして、出張旅行の延べ泊数が旅行全体に対し占める割合が多いのが10月と6月で、反対に少ないのが8月だそうです。この辺りは、これまでレジャー客だけ狙っていたプレイヤーが、出張旅行者を取り込めると、レジャー客が落ち込んでいた時期の売り上げを底上げできるのかもしれません。

 

最後に民泊の利用動向についてです。他にもたくさん、興味深いデータはあるのですが、これで最後にします。詳しくは調査レポートをご覧ください。

 

利用が「増えている」よりも「減っている」の方が多い宿泊先は、ビジネスホテル、ウィークリーマンション、民泊、ネットカフェだそうです。10日以上となるとウィークリーマンションを選ぶ傾向が高いようですが、一方で民泊の利用が「増えている」と回答した割合は44%もあるようです。ネットカフェというのが気になりますが、ゲストハウスやドミトリーなどは入ってないんですね。

 

TripBizがフォーカスする領域

これらを踏まえ、TripBizでは、以下の点を念頭に、事業を展開していきたいと考えています。ちなみに、この考えは前から変わっておりません。

 

・連泊狙い(2,3泊〜1・2週間程度)

・都市部を中心に(大阪、福岡、東京)

・駅近・ターミナル駅に好アクセスなリッチ

・ホストは法人さん(民泊代行会社や民泊への参入決定済みのマンスリーマンションさん)を中心に掲載。(これによりBtoBプラットフォームとなり、ゲストからもより安心感が高まるのでは)

 

弊社では今500室ほどの掲載があるのですが、全国津々浦々にあるわけでじゃございません。 その代わりに、大阪、福岡、東京など主要都市のターミナル駅周辺、またはこれらに好アクセスなエリアのみに集中していきたいと思っております。

 

今日はこの辺で!!

 

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