先日のブログ で「どんな状況でも自分で打破できる」子になってほしいとお話をしました。
そんな子になってもらいたいので、いかにして本気で好きになれることに出会ってもらうか、全力でサポートしたいとお話をしました。
そして、そんな中出会ったこの本↓。

未来のイノベーターはどう育つのか――子供の可能性を伸ばすもの・つぶすもの
- 作者: トニーワグナー,藤原朝子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2014/05/13
- メディア: 単行本
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内容は題名通りで、多くの「イノベーター*1」と呼ばれる人たちの実際の具体的なエピソードを紹介する形で、書き進められています。
この本の中で書かれていたのが、「遊び」がとても重要な要素であるとのこと。
そして、それを起点に、自分が成し遂げたい欲求を発見し、高めていくのだそう。
少し順を追って説明します。
内的モチベーション
まず、この本でいう「イノベイティブ性 / 創造性」をもたらすには、以下の3つの要素が絡み合う必要があると書かれています。
- 専門性(または、知識)
- クリエイティブな思考力(柔軟かつ創造力豊かにアプローチする力)
- モチベーション
(細かな説明は省略)
ハーバード大学経営大学院のアマビール教授の論文が参照元らしいのですが、そこには、さらにこのように加えられているようです。
「専門性やクリエーティブな思考は個人の原料、つまり生まれつきの財産と言っていい。しかし人が実際に何をやるかは、3つ目の要因であるモチベーションによって決まる」
そして、アマビール教授は、モチベーションには、外的モチベーションと内的モチベーションが2つがあり、この内的モチベーションに動かされている時、人はもっともクリエーティブになると言っています。
簡単にそれぞれのモチベーションに説明を加えると、
外的モチベーションは、いわゆるアメとムチ。成功したらボーナス、失敗したらクビ。という状況。誰か他人から与えられた動機付けですね。
一方、内的モチベーションは、情熱と興味(何かをしたいという人間の内的欲求)。他人ではなく、自分自身の関心、満足感、挑戦意欲が起因している状況。
ここからが本題です。
さらに筆者は、内的モチベーションに関して、以下の3つの要素があると述べています。
- 遊び
ある研究によると、人間は新しい可能性を探り、実験し、想像する欲求、つまりイノベーションを起こす内的欲求を持って生まれ、そういったスキルを遊びを通じて学ぶと書かれています。例えば、ラリー・ペイジやセルゲイ・ブリン(グーグル創業者)、ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)、ジミー・ウェールズ(ウィキペディア創設者)などは、遊びを通じて学ぶモンテッソーリの学校に通っていたらしい。 - 情熱
これは、そのままでわかりやすいと思います。本書では「何かを探り、新しいことを学び、もっと深く理解したい、難しいことをできるようになりたい」というような思い。 - 目的意識
何かを実現したいという意欲。少し具体例をいうと、最も頻繁にでてきたのは、「変化を起こしたい」という意欲で、「歴史を作りたい(ジェフ・ベゾス)」や「世界をあっと言わせたい(スティーブ・ジョブス)」などが述べられています。
筆者がインタビューをしてきたイノベーターの人生では、遊びが情熱、そして目的意識へと進化していく線がはっきり見えたらしい。
少し抜粋すると、
彼らは子供時代に大いに遊んだが、その遊びは多くの子供の遊びと比べると極めて無秩序なものだった。そこには試行錯誤によって物事を探り、実験し、発見するチャンス、そしてつまり冒険して失敗する余地があった。子供時代のこうしたクリエーティブな遊びを通じて、かれらは情熱を傾ける対象を見つけた。しかしその情熱を追求する過程で、関心の対象がかわり予想外の変化が起きる。それは新たな情熱を育み、時間が経つに連れて、より深く成熟した目的意識へと発展していく。
とのこと。
遊びを起点に、情熱と興味、何かを実現したいという内的欲求である内的モチベーションを育んでいったんですね。
もちろん、この本で取り上げられている若き日のイノベーターたちは、一人でこうしたことを学んだわけではなく、親や教師、メンターなど大人のサポートを受けていたらしいのですが、まずは一番接する時間が長いであろう、親として、私がしっかりと遊びを通じて、内的モチベーションを育むきっかけを息子に提供していきたいと思います。
それによって、自分が大好きになれるもの、情熱を注げるものと出会えるきっかけをより多く作ってあげられればと思います。
*1:イノベーターの定義は端折ります
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