早速ですが!そういえば、この前六本木にあるザZARAのポップアップショップに行ってきました!パッと聞く限り、ただのお買い物ブログみたいですが、少しだけ味付けしてます笑。
場所はここ。そう、東京 六本木にある六本木ヒルズ ノースタワー。ヒルズの麓にあるビルですね。もともと確かBanana Republicとかタリーズコーヒーがあったところかな。横にシェイクシャックがあります。
業績が苦しんでいるGAPグループとは対照的に、ZARA率いるInditexグループは、今回ご紹介するように、どんどん仕掛けています。
実はこのポップアップショップ、実態はポップアップ ”ショールーム” なんです。簡単にいうと、従来のように、お客様がお店で物を買いそのまま持ち帰られる “ショップ” ではないんです。あくまでもここはショールームという位置付けで、買いたいものがあっても、その場で持ち帰ることができない仕様。えっ、お店なのに買えないの?って思うかもしれませんが、具体的に言うと買えないわけではなく、ものは置いてあって試着ができてその場で買えるけど、金を支払った後は、ZARAの在庫センターから指定の場所に購入したものが送られてくるというもの。つまり、その店では試着分しか在庫を置いてないわけです。
みなさん、ネット上で服を買うとき、サイズが合うか、今クローゼットに入っている服とうまくコーディネートできるか、色や素材は求めているものかどうか、不安になることがあったのではないでしょうか?
ちなみに僕はほとんどネット上で服を買ったことはありません。あるとすれば、ZOZOスーツが届いて測定した後に、そのままクルーネックシャツとデニムを買ったくらいです。ってまだ届いてもいないけど。。そもそも似合うかどうかわからないし、ブランドごとに微妙にサイズ感が違うから、失敗したくないなぁという思いで、それまで一度もネットで買ったことがなかったんですよね。
その一方で、実際にお店で買うとき、こんな経験をされたこともあるんじゃないかと思います。
あるシャツが気に入ったけど、その店には欲しい色の在庫がなく、他店からの取り寄せになると言われた、買ったはいいけど荷物が多くて持って帰るのが大変だった(余談ですが、乳幼児の子供がいるとベビーカーに荷物を載せられるから逆に便利だったり笑)、店舗から配送してもらうことにしたけど、結局送料が上乗せされた。
こういう顧客目線で見られる課題を解決してくれそうなお店が、このポップアップショールーム。オンラインと実店舗のハイブリッド的な感じ。たぶん、ZARAとしても半分実験、半分話題作りなんやと思いますが、素人ながらも、どんな感じだったか少し僕がご紹介します!
どんな買い物だったか
さてさて、お店の中に入ると、写真のとおり、服やアクセサリー、靴がディスプレイされています。この写真はメンズエリアですが、店員さんはキッズエリアと兼任で3,4名くらいの方がいました。
息子が着れそうな服はないかな、靴はないかなと物色するも、結局は自分の物欲を抑えきれず、キッズエリアを後にし、メンズエリアを物色w。そこで、自分が欲しそうな服やら靴やらを手に取ったあと、幾つか試着したいものを見つけちゃいました。今回はサンダルを探していて良いのが見つかった!それを試着したいなぁと思い、店員さんに他にサイズはありますか?と尋ね、ディスプレイされていたものとは違うサイズを持ってきてもらいました。
ここまでは従来のお店と同じようなんですが、一点お店側にメリットがあることに気づきました。何かと言うと、この店舗には在庫を持たないので、すべてのストックを一品だけ用意しておけばいいんですね。その店に置くのは試着やディスプレイ用だけでいい。つまり、店舗ごとに適切な在庫量を考えなくても良いわけです。すべて在庫センターに置いてありますから。もちろん、週末など来客数が多い日は、同じサイズ・色の試着を希望する人が二人同時に現れるかもしれません。でも、可能性はかなり低いはず。だから、店長の業務として、どの商品をいくつ仕入れるか考えなくて済むわけですし、無駄な在庫を仕入れなくて良いから、キャッシュフローも良くなるしと、店からすると良いこと尽くしな気がします。
そんなこんなで、試着し終わったら、バッチリ欲しいものだったので、いざ決済へ!
そこで、ちょっと面倒臭いんですけど、、、、ZARAのオフィシャルスマホアプリをダウンロードします。
ホーム画面の左上に、バーコードのアイコンが書かれているので、それをタップするとバーコードリーダーが立ち上がり以下のような画面が現れます。(写っているGoogleは、僕のPCの画面です)
とここで、このリーダーを使って、気になる商品についているタグのバーコードを読み取ります。そうすると、このアプリに商品情報が取り込まれ、サイズを選んで、決済情報入力画面に進みます。
というか簡単にいうと、ここからは完全にオンラインショップです。カートに入った商品をクレジットカード情報を登録して支払い完了。あとは、指定した住所に届くのを待つだけ、という流れです。
少し違う言い方をすると、オンラインショップに並んでいる商品がそのポップアップショップに展示されていて、現物に触れて見て着ることができるお店なんですね。だからまさにショールーム。
少し補足すると、ぶっちゃけてカード情報入力したり、住所登録するのってめちゃ面倒臭いじゃないですか?
そんな方はお店に普通にレジがあるので、そこで現金やクレカ払いしても問題ありません!そこがまさに面白いところで、オンラインの在庫とこのショールームからの発注が紐付いていらところですね。スマホで決済するだけなら、オンラインストアみたいな仕様なんですが、その場でリアル店舗のように決済ができるのが面白いなぁと思いました。
数日後、こんなのが届きました。ってオンラインショッピングと一緒
そして、数日後自宅に届いたのがこれ。
わくわく、と言いたいところですが、ここは普通にオンラインショッピングと同じ笑。ダンボールが届けば、粛々と封を開けていくのみです。
すみません、なんかすみません。最後の方は、ミドルエイジの男がサンダルを買って喜んでるやつのブログみたいになってしまいました笑。
が、これはこれで新しい体験をさせてもらいましたし、たぶん、多くの店はこうなっていくんだろうなぁという感想を持ちました。もうその場で買って持って帰って、その夜とか次の日にすぐ着たい!という衝動は当然起こるもんだとは思いますが、こういう風にお店の定義が今までは違うものがたくさん出てくるのかもしれません。店舗での販売は、あくまで購入プロセスの一つとして捕らえられていて、店舗で全てが完結するわく、顧客とブランドとが5感で交わる関係を築く場所という気がしました。
店員さんとちらっと話したところ、このタイプの店は、東京が世界で3番目らしい。うる覚えですが、1番目と2番目は確かNYとミラノのようです。
思うこと三つ
この店を体験してみて、ふと思ったことは三つありました。
まず一つ目。ここの店長はどのような評価軸で、成果を計測されるのか。ショールームなので、ここだけで売り上げがたつとは限らないわけです。その場で払う人もいれば、写真を撮っておいて、別の場所で再度ログインして購買に至る人も多いとおもいます。だからこれまでの売り上げや利益とはまた別の評価軸が必要なのかもしれません。
次に、アプリ入れるかなぁという問題。ぶっちゃけZARAとかなら、来店頻度も他のアパレルよりは高いし、知名度も抜群やから相対的にアプリをいれてもらいやすい。でも逆にいうと、そうでなければ、なかなかアプリをダウンロードしないやろうから、顧客にとっては面倒に感じる人も少なくはないかも。例えば、OWNDAYSのようなメガネだの場合、そもそも購買頻度はもっと低く、仮に年1回だとするとそのためにアプリを入れるとは到底思えません。だから、ここのプロセスは、アプリにするのかどうか、ブランドの知名度や人気、購買頻度によって変わってくるような気がします。
最後に、館やモールはどうテナントの魅力を判断するか。一つ目と関連するのですが、この単店での収支はあまり現実的な判断軸として適切ではなくなってきてるなか、売り上げに連動する家賃を求めているショッピングモールなどは少しテナントミックスや契約内容を変えていかなければならないのかもしれません。そもそも店単体で売り上げを作るわけではないので、ブランドそのものやテナントの会社全体が信用できるのか、という目線がより色濃くでるような気がします。
すみません、長々とうんちくを述べてしまいましたが、へぇ、今はこんなお店が出てるんだーと思っていただければ嬉しいです。
あっ、ちなみに今回紹介したお店は、ポップアップショップなので、夏休み明けには閉店するそうです。お気をつけて〜!!笑。
最後に、これとおすすめの本をご紹介
ここのツイートで書きましたが、少し新しい小売のあり方みたいなことを書いた本を紹介しました。よければ、みなさん、アマゾンのページを覗いてみてくださいね!
昨日の #WEEKLYOCHIAI で #NewsPicks 佐々木さんが言っていた本がこれ👇まだ読み終わってないけど、これからの店舗のあり方が書いてる。#OWNDAYS 社長は店舗はエンタメになる、落合さんは喫茶店になるって言ってたし、それを踏まえて読むと興味深いかも。https://t.co/OSWrmIv04v pic.twitter.com/t1JJzvnOz6
— 📪安田則之 / 3歳児パパ / メガネ屋さん勤務 (@norrya) 2018年8月30日
19期連続増収増益で絶好調なドンキホーテの創業者曰く、小売は超合理的な店か超非合理的な店しか残らないとのこと。インターネット企業が逆にリアル店舗に領域を伸ばしている中、逆に小売業界はこれから大変革期で、より面白くなるのかもしれないなぁ。#NewsPicksアカデミア #WEEKLYPCHIAI https://t.co/lNMIupvXXL
— 📪安田則之 / 3歳児パパ / メガネ屋さん勤務 (@norrya) 2018年8月30日
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